http://japan.cnet.com/blog/pmbok/2009/07/01/entry_27023429/
今回はPMP受験にあたって必要となる条件について紹介したいと思います。 受験資格PMPの受験を決意したのはいいのですが、意気込んでいても受験できなきなければ何にもなりません。まずは受験資格についてよく知る必要がありました。Googleさんに聞いてみると日本語の情報が多く出てきました。人気がある資格なので納得のいくところです。その中でも1次情報に近いと言えばPMI日本のWebサイトでしょう。このページの情報が最も信頼に足ると思いますので詳細はそちらをご覧下さい。 受験資格を簡単に説明すると以下の2つとなっています。 - 過去8年間に4500時間以上(高卒は7500時間)かつ、3年以上(高卒は5年)のプロジェクトマネジメント経験を持つこと
- 35時間以上のプロジェクトマネジメントに関する研修を受講していること
1. は当然ですがこれまでの実務経験が重要です。4500時間は意外と多い数字で、月に100時間のプロジェクトマネジメント業務を行ったとしても45ヵ月、つまり3.75年のプロジェクトマネジメント経験が必要ということになります。一般的に「プロジェクトマネジメント」に該当する職務を経験するのはある程度実務経験を積んでからだと思いますので、PMPの受験者は少し年齢が高めになる傾向があるようです。 またここで言う「プロジェクトマネジメント経験」とは、プロジェクトにPMBOKの知識エリアを適用することを指します。PMBOKには9つの知識エリアがありますが、それらの知識エリア全てを上述の期間に経験している必要があります。ただし同一プロジェクトで5つの知識エリアすべてを経験する必要はなく、「プロジェクトAでは5つの知識エリアを経験」、「プロジェクトBでは残りの4つの知識エリアを経験」などでも問題ありません。 2. はPMP資格の特徴でもあります。PMPの資格はそれを取得してからもPDUというポイント(?)を3年間で60取得し、PMIに申請し続けないと資格を剥奪されてしまいます。PDUはどうやって取得するかというと大体がセミナーで取得します。1時間のセミナー受講=1PDU取得 となっており、すごく単純化して言うと、「PMPになっても3年間で60時間はセミナーを受けてね」とPMIに義務付けられているということです。これはいわゆるペーパードライバー的なPMPの発生を防ぐのが狙いと思われます。 これ以外にPDUを取得する方法として、CD-ROM学習による知識の獲得やPMI支部のボランティア活動への参加などがありますがここでは割愛します。PDUの具体的な取得方法はここに有用な情報があります。(mixiアカウントが必要です)
話を受験資格に戻しますが、PMPを受験するのにもこの35PDU相当の研修が必要なのです。セミナーに直すと1日7時間のセミナーに5日間参加することになります。当然ですがセミナーは有料で相場は大体 20,000~25,000円/日ぐらいとなっています。結構な出費ですよね。 厳密にはPMP受験資格のために必要な35時間研修で得られた権利をPDUとは呼びません。この詳細な説明はこちらをご覧下さい。以後この研修のことを「35時間研修」、同研修で得られる受験資格を「35時間の受験資格」と呼ぶことにします。 受験に必要な費用上記でPMP試験を受けるために35時間研修が必要なことについて説明しましたが、これ以外に必要な経費として、PMPの受験料とPMIの会員費(入会費+年会費)があります。以下それぞれについて説明します。 受験料いわゆる受験料です。後述するPMI会員の場合と非会員の場合で値段が異なります。 - PMI会員: US$405
- PMI非会員: US$555
また万一PMP試験に不合格になった時でもPMI会員であれば再受験料も安くなります。 PMIの会員費PMI本部(米国)の入会費と年会費です。PMI日本の会員になる場合は更に支部年会費が必要です。ちなみにPMIの会員にならなくてもPMPの受験は可能です。しかしPMI会員になっていると再試験時の受験料も安くなるので保険の意味でも初年度は入会しておいた方が無難かと思います。またPMI日本の会員になっているとPMPになった後にPDU取得のためのセミナーを1~2割程度安く受講できるというメリットがあります。個人的には「PMI日本の会員になるメリットはあるけどPMI本部の会員になるはメリットない。でも本部会員にならないと支部会員になれない、、しょうがないから本部の会員にもなっておくか」という印象です。 - 本部入会費:US$10
- 本部年会費:US$119
- 支部年会費:US$50
ちなみに2009年7月現在は円高なのでPMPの受験には適しているかもです。結局PMPを受験をするのにいくらかかるかと言うと、以下の条件で計算した場合、183,400円必要ということになります。 - PMIの本部会員となる
- PMI日本支部の会員にもなる
- 1$=100円
- セミナー1日=25,000円
PMPの受験にかかる費用についてはBliss Point Networkのページにより詳しく記載されているのでそちらをご覧下さい。 私が受けたセミナー35時間の受験資格は通常セミナーを受講することで得られます。私は以下のセミナーを受講しました。 ご覧のとおり巷では35時間の受験資格を得るための『PMP受験対策~』という名のセミナーが多く開催されています。それらをネットで検索し、自身の予算とスケジュールに合わせて講座を選択するのが35時間の受験資格を得る一般的な方法です。講座の質は主催者によるようですが、私も上記の2講座しか受けたことがないので正直比較ができません。ただ35時間研修の場合、PMIの認可を受けていない一般の方がサイドビジネス的に同講座を開くこともあるようなので参加料金が安すぎるセミナーには注意した方がいいかも知れません。35時間研修とPMI認可の関係についてはこちらを参照して下さい。 次回予告次回は私が体験した『PMP受験対策講座』の内容についてご紹介します。ここまで読んで下さった方々に感謝します。
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